絶縁油PCBの分析について
PCB(ポリ塩化ビフェニル)とは、化学的に合成された有機塩素化合物の一つで、ベンゼン環が二つ結合したビフェニルと呼ばれる物質に含まれる水素(10個あります)が塩素に置き換わった化学物質です。置き換わった塩素の数や位置により209種類の異性体があって、これらを総称してPCB(ポリ塩化ビフェニル)といいます。 PCBは、無色透明で化学的に安定で、耐熱性、絶縁性や非水溶性など優れた性質を持っていたため変圧器やコンデンサ・安定器などの電気機器用絶縁油や感圧紙、塗料、印刷インキの溶剤などに、幅広く利用されました。PCBは、生体内にたやすく取り込まれしかも残留性が高く、皮膚障害などの慢性毒性が認められます。「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」が、2001年7月15日施行されています。この法律により、保管事業者は2016年7月14日までにPCB廃棄物の処分が義務付けられています。事業者は廃重電機器について、PCB混入の有無を確認する必要があります。絶縁油中PCB分析は環境省の簡易測定マニュアル等にも対応しております。
ポリ塩化ビフェニル(PCB)/ 個別価格(税込)
分析項目 | 分析方法 | 下限値 | 価格(税込) |
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ポリ塩化ビフェニル(PCB) | GPC-GC-ECD法 | 0.1mg/Kg | 14,000円 |
備考:
【1】報告書は試料到着後、約1週間となります。
【2】PCB廃棄物は『ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法』(平成13年7月施行)により、平成28年7月までの処分が義務付けられ、事業者はPCB混入の可能性の有無を確認する必要が発生します。 (0.6mg/kgよりPCB廃棄物となり、一般廃棄物の廃棄基準は0.5mg/kg以下です。)
【3】PCB廃棄物の可否判定方法:
(A)各メーカーに問い合わせ⇒非該当証明書を入手
(B)分析による判定
【4】PCBの採取について:
当社より採取キットをお送りしますので、採取、必要事項記入の上、返送願います。採取キット内訳:専用容器、スポイト、ゴム手袋、ビニール袋、ラベル、採取マニュアル、ご注文書、着払伝票)
(注)環境省との協議にて、0.5mg/kg以下分析残試料は試験所にて廃棄処分 といたし、0.5超過残試料はご返却いたします。(当社指定容器に限る)。
参考資料:
(A)ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法ついて」(環境省発行)
(B)「ポリ塩化ビフェニル廃棄物(PCB)廃棄の適正な処理にむけて」(環境省発行)
(C)「PCB特別措置法の保管状況等の届出様式等の記入要領」(環境省発行)